大学NOW:立正大学対人・社会心理学科(東京都品川区)
◇目指すは「社会に貢献する」心理系学科 ネットで外国人と英会話も
心理学系に特色がある立正大学に今春、対人・社会心理学科が新設された。人の内面の研究をする印象が強いこれまでの心理系学科とは違った「外向き」な学生を育てる意欲を示している。
斉藤勇・心理学部長(対人心理学)は、企業の就職担当者から「今の学生は、対人コミュニケーション能力が足りない」と言われてきたという。社会全体で見ても、人間関係の作り方が課題となっている。そこで、社会に貢献する心理系学科を目指し、「対人」の言葉を盛り込んだ。
今年2月の前期入試では、受験倍率11・4倍と高かった。1期生となった1年の青木このみさん(19)は、志望動機を「人と社会をつなげるという、学科のコンセプトに魅力を感じた」と話す。推薦入試の面接では、斉藤学部長が担当した10人中3人が、高校で生徒会長を経験するなど、心理学部の過去の入試ではなかった現象が起きた。
カリキュラムは、四つの研究領域(自己、対人、集団、文化)を基本とする。例えば、オシャレをして異性の気を引いて交際を始め、相手の長所・短所を理解する過程は、対人領域における恋愛心理学や外見心理学の対象になる。ほかに、集団をまとめ上げるリーダーシップトレーニングや、消費者心理を探る社会調査の技術も習得する。
「えー? ユー・ライク・バカボン!」。同学科では、フィリピンのミンダナオ国際大学と提携し、学生がインターネットのテレビ電話を使った英会話学習をする。最初は控えめだが、5分もすると打ち解け、習熟度も気にせず会話に没頭。話題はアニメ、趣味など日常生活が中心だ。
実は、これは英会話能力の向上だけでなく、異なる文化や言語、初対面の外国人と意思疎通して「対人心理学」を体験する狙いがある。英語が不得意な藤原友美さん(18)は「話していると楽しくなり、英語に親しみも感じる」。千葉明日香さん(19)も「人前で話したり初対面の人が苦手で、これまでの自分なら(こうした英会話は)やらなかった」と成長を感じていた。
斉藤学部長は「心理系学科には自己探求型の学生が多いが、外に関心が向く学生も集まっている。社会と関わりを持った学生を育てたい」と話す。
★心理学部内に11年4月、設置。募集定員は各学年100人。心理学の中でも、人と人との関係の探究に重きを置く。卒業後は、理論を伴って社員の適性を評価する人事管理、顧客心理を反映した商品開発、総合的なサービス能力が求められる公務員などへの就職を見込む。








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